大手キャリアでは家族や複数回線契約した場合に月額料金の割引があります。複数回線で契約する場合は500円、1,000円割引など、回線数に応じて割引額が変わったりもします。
そのため、大手キャリアで割引を適用されている場合、1人だけ抜けることが難しいから、仕方なく大手キャリアを契約している人も少なくありません。
しかし、これは非常にもったいないことをしています。実は格安SIM会社の中にも、複数回線を契約することで割引になる会社があるのです。
そこで本記事では、複数回線契約で割引がある格安SIM会社を紹介します。それぞれの会社によってサービスの中身が異なりますので、分かりやすく紹介していきます。
複数回線契約で割引がある格安SIM
UQモバイル:UQ家族割で2回線目以降が500円/月割引
プラン名 | 月額料金 | 節約モード/ 速度制限時 |
---|---|---|
くりこし プランS (3GB) | 1,480円 税込1,628円 | 最大300kbps |
くりこし プランR (15GB) | 2,480円 税込2,728円 | 最大1Mbps |
くりこし プランL (25GB) | 3.480円 税込3,828円 | 最大1Mbps |
UQモバイルをUQ家族割で契約すると、2回線目以降は500円割引で契約できます。例えば、UQモバイルの一番安い、スマホプランSでUQ家族割を使って契約する場合、1台目は1,980円ですが、2台目以降は1,480円で利用できます。
スマホプランSとスマホプランRを組み合わせて契約する場合も、2回線目以降は500円割引になります。例えば1回線目はスマホプランSで契約し、2回線目をスマホプランRで契約する場合、1回線目(スマホプランS)の料金は1,980円ですが、2回線目以降(スマホプランR)は2,480円で利用できます。
UQ家族割の注意点は2点あります。1点目は、UQ家族割は、スマホプランのみが対象です。UQモバイルには、データ通信プランとして、データ高速プランとデータ無制限プランを提供していますが、こちらのプランには家族割が適用されません。
もう1点が、1回線目の契約は割引されない点です。あくまでも「2回線目以降」ですから例えば5台のスマホを家族割で契約する場合は、割引対象は4台です。月額料金を計算する際は注意してください。
Y!mobile(ワイモバイル):UQ家族割で2回線目以降が500円/月割引
プラン名 | 月額料金 1回線目 | 月額料金 2回線目~ |
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プランS (3GB) | 1,980円 税込2,178円 | 900円 税込990円 |
プランM (15GB) | 2,980円 税込3,278円 | 1,900円 税込2,090円 |
プランR (25GB) | 3,980円 税込4,158円 | 2,700円 税込2,970円 |
Y!mobileの家族割引サービスは、2回線目以降の契約にて500円割引となります。割引金額はUQモバイルと同じ金額ですが、適用条件がUQモバイルとは異なります。
UQモバイルではスマホプランのみ対象でしたが、Y!mobileの場合はスマホプラン以外にも、Pocket Wi-Fiのプランなども対象です。ただし、1回線目の契約には条件があり、指定の窓口(ワイモバイルショップもしくはワイモバイル公式オンラインストア)で契約する必要があります。
そのため、家族全員がY!mobileに乗り換える場合は、実店舗のワイモバイルショップで契約することをおすすめします。もう1点はUQモバイルと同様に、1回線目は割引が適用されず、2回線目以降で割引が適用されます。
BIGLOBEモバイル:家族会員で2回線目以降が200円/月割引
プラン | 音声SIM | データSIM +SMS | データSIM |
タイプD タイプA | タイプD タイプA | タイプD |
|
1GB | 980円 税込1,078円 | - | - |
3GB | 1,200円 税込1,320円 | 1,020円 税込1,122円 | 900円 税込990円 |
6GB | 1,700円 税込1,870円 | 1,570円 税込1,727円 | 1,450円 税込1,595円 |
12GB | 3,400円 税込3,740円 | 2,820円 税込3,102円 | 2,700円 税込2,970円 |
20GB | 5,200円 税込5,720円 | 4,620円 税込5,082円 | 4,500円 税込4,950円 |
30GB | 7,450円 税込8,195円 | 6,870円 税込7,557円 | 6,750円 税込7,425円 |
タイプD=ドコモ回線 タイプA=au回線 |
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エンタメフリー・オプション |
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音声SIMの場合:280円/月 データSIMの場合:980円/月 データ消費ゼロで使い放題のアプリ YouTube、AbemaTV、U-NEXT、YouTube Kids Google Play Music、YouTube Music、Apple Music、Spotify AWA、Amazon Music、LINE MUSIC、radiko.jp らじる★らじる、dヒッツ、RecMusic、dマガジン dブック、Facebook Messenger |
BIGLOBEモバイルでは、家族会員サービス特典として、2回線目以降が200円割引となります。家族会員になる条件は、支払いをまとめることです。住所が異なっていても、名字が異なっていても、支払いをまとめて請求できれば2回線目以降は200円割引です。
注意するべきポイントは、実際の家族であっても、支払いを分ける場合は家族会員サービスが受けられないことです。一括請求できるのであれば、回線ごとに選択できるプランは別のプランでも問題ありません。
BIGLOBEモバイル割引額だけで考えれば、UQモバイルやY!mobileよりは安いのですが、基本料金が安いところがポイントです。UQモバイルなら、通話プランで一番安い3GBプランが1,980円ですが、BIGLOBEモバイルの場合は通話付きの3GBプランで1,600円なので、実質的に割引額は変わらないといえます。
BIGLOBEモバイルなら、エンタメフリー・オプションサービスというエンタメ系アプリが使い放題のサービスがあります。動画や音楽系のアプリを頻繁に利用する人でしたら、BIGLOBEモバイルがおすすめです。
mineo(マイネオ):複数回線割引で1回線目から50円/月割引
データ 容量 | デュアルタイプ (音声通話SIM) | シングルタイプ (データSIM) |
---|---|---|
200MB | 1,000円 税込1,100円 | 300円 税込330円 |
1GB | 1,180円 税込1,298円 | 800円 税込880円 |
5GB | 1,380円 税込1,518円 | 1,150円 税込1,265円 |
10GB | 1,780円 税込1,958円 | 1,550円 税込1,705円 |
20GB | 1,980円 税込2,178円 | 1,750円 税込1,925円 |
mineoは、これまで紹介したUQモバイルやY!mobile、BIGLOBEモバイルとは異なり、1契約で複数回線を利用する場合は、複数回線割引が適用され、1回線目から50円割引です。基本料金は、通話付きで3GBのプランが1,600円とBIGLOBEモバイルと同じ料金ですので、オプションサービスや利用したい回線などで選ぶことになります。
また、別の契約であっても家族割が適用される場合があります。家族割の場合も割引は1回線ごとに50円割引ですが、最大5回線まで割引が適用されます。mineoの場合は1回線目から割引が適用されますから、複数の契約で6回線以上になる場合は、うまく割り振りすることですべての回線が割引対象になります。
複数回線割引がある格安SIMを契約する場合の注意点
割引の条件は同一名義、同一住所など格安SIMによって違う
回線割引は格安SIM各社独自のサービスのため、割引の条件は各社によって異なります。例えばUQモバイルの場合は家族と証明できる書類、例えば保険証や住民票、戸籍謄本などの公的書類が必要です。一方BIGLOBEモバイルの場合は、支払いを1つにまとめて請求できれば家族になります。
割引が適用される回線数も各社によって異なります。UQモバイルやY!mobileは9回線、BIGLOBEモバイルの場合は5回線、mineoの場合は10回線までです。UQモバイルやBIGLOBEモバイルの場合、1回線目は割引対象になりませんから注意が必要です。
複数回線割引は申込後に申請が必要な可能性も
複数回線割や家族割は、契約完了後に申請が必要な場合があります。UQモバイルは、契約後に端末設定が終わってからUQモバイルのサポートセンターに連絡し、手続きを行う必要があります。
Y!mobileの場合は契約時にワイモバイルショップで、本人確認書類や保険証などで家族と証明する必要があります。本人確認書類には、運転免許証やパスポート、マイナンバーカードなどの写真付きの証明書や、住民基本台帳カードなどの写真なしの公的証明書+住民票が基本です。
BIGLOBEモバイルは証明書などの提出は不要です。mineoの場合、複数回線割の場合、証明書などの提出が不要ですが、家族割の場合は、mineo契約後に、mineoホームページにあるマイページから申し込みをします。住所が同じであれば証明は不要ですが、住所が異なる場合は本人確認書類が必要です。
また、住民票は発行から3ヶ月以内のものでなければならないなど、古いものは使えない可能性があるため注意してください。
契約には基本的にクレジットカードが必要になる
複数回線割や家族割に限らず格安SIMの契約にはクレジットカードがほぼ必須です。
これはクレジットカードの方が企業にとっては料金の回収が確実であるため、クレジットカードを持てるということ自体が社会的信用に繋がるためなどさまざまな理由が考えられます。
もしクレジットカードを使いたくない、クレジットカードが持てないなどの場合、口座振替でも契約できる格安SIMもごく僅かですがあります。以下の記事に詳しくまとめていますので参考にして下さい。
まとめ:複数回線割引のある格安SIMならお得に使える!
複数回線割引が可能な格安SIMについて紹介しました。複数回線割引のポイントは3点です。
- 格安SIM各社によって割引金額が異なる
- 格安SIM各社によって条件が異なる
- 格安SIMを契約するならクレジットカードがほぼ必須
格安SIMの割引額は大手キャリアに比べると金額が低く感じるかもしれませんが、格安SIMの基本料金は大手キャリアの半額以下ということがめずらしくありませんから、あまり割引を強くきかせてしまうと格安SIM会社の儲けがなくなってしまいます。
もともとの基本料金や月額料金が非常に安い格安SIMの場合は、複数回線割はおまけ程度に考え、割引額を加味した金額で比較みてはいかがでしょうか。そして、格安SIMを利用し、ぜひ節約しながらサービスを利用してくださいね。