イオンモバイル

イオンモバイルはショッピングセンター・モールで有名な、大手流通の「イオングループ」が運営する格安SIMです。格安SIM業界の中でも上位のシェア率を誇ります。

結論から言うと、イオンモバイルはデータ容量を1GB刻みで細かく選んで使いたい場合におすすめです。が、それ以外には特に突出した部分がなく、可もなく不可もなくといった格安SIMです。

安さを追求する、または速さを最優先するなどの場合は他社の方が良いです。

今回は、イオンモバイルの月額料金、通信速度、サービス内容、特典など様々な観点から徹底評価・解説しつつ、他社との料金やサービス内容の比較も行っていきます。

デメリットなどに関してもイチイオンユーザーとして正直にお伝えします。まず最初にメリット・デメリットを簡単にまとめ、後半で各内容について詳しく解説します。

イオンモバイルのメリットと料金を簡単に解説

コース音声SIMデータSIM
(SMSナシ)
シェア音声
(最大5枚)
500MB
930円
税込1,023円
-
-
1GB
980円
税込1,078円
480円
税込528円
-
2GB
1,080円
税込1,188円
680円
税込748円
-
3GB
1,180円
税込1,298円
780円
税込858円
-
4GB
1,280円
税込1,408円
880円
税込968円
1,580円
税込1,738円
5GB
1,380円
税込1,518円
980円
税込1,078円
1,680円
税込1,848円
6GB
1,480円
税込1,628円
1,080円
税込1,188円
1,780円
税込1,958円
7GB
1,580円
税込1,738円
1,180円
税込1,298円
1,880円
税込2,068円
8GB
1,680円
税込1,848円
1,280円
税込1,408円
1,980円
税込2,178円
9GB
1,780円
税込1,958円
1,380円
税込1,518円
2,080円
税込2,288円
10GB
1,880円
税込2,068円
1,480円
税込1,628円
2,180円
税込2,398円
12GB
1,980円
税込2,178円
1,580円
税込1,738円
2,280円
税込2,508円
14GB
2,080円
税込2,288円
1,680円
税込1,848円
2,380円
税込2,618円
20GB
2,180円
税込2,398円
1,780円
税込1,958円
2,480円
税込2,728円
30GB
3,980円
税込4,378円
3,580円
税込3,938円
4,280円
税込4,708円
40GB
4,980円
税込5,478円
4,580円
税込5,038円
5,280円
税込5,808円
50GB
5,980円
税込6,578円
5,580円
税込6,138円
6,280円
税込6,908円
イオンモバイルのメリット

  • データ容量のプランが豊富で細かく選べる
  • 20GB以上の大容量データプランが利用できる
  • 高速通信と低速通信を手動切り替えできる
  • バースト転送機能で低速通信時も快適
  • 最大5回線までデータ容量のシェアが可能
  • 余ったデータ容量を翌月に繰り越しできる
  • 公式無料アプリ「イオンでんわ」で通話料が半額になる
  • 通話し放題オプションあり(無制限&10分かけ放題)
  • 全国のイオンでも申し込みができる
  • 最低利用期間なし、契約解除料&MNP転出手数料が無料

イオンモバイルはデータ容量プランが500MBと小さいものから50GBと大きいものまで選択肢が非常に多いのが特徴です。

10GBまでは1GB刻みでプランを選択できるため、自身の月間データ使用量を把握している人ほどイオンモバイルはおすすめできます。

最適なデータ容量を選んで使っていたつもりだけど、今月はデータ容量が余ってしまった…という場合も、データ繰り越しで翌月に繰り越せるため安心です。

また、30GBや40GBなどの大容量が選べる格安SIMは少ない上、ギガ数あたりの料金も安いです。大容量をお値打ちで使いたいと言う場合にもおすすめできますね。

イオンモバイルでは、データ容量を消費しない低速通信に手動切り替えが可能です。上手く使えば、より小さいデータ容量プランを選ぶこともできるでしょう。

低速通信時はバースト転送に対応しているため、テキストベースのWebサイト閲覧やTwitterくらいならストレスなく使えます。データ容量を使い切って通信速度制限になった場合もバースト転送は機能するため地味に便利です。

通話料は公式無料アプリを使えば半額になるのに加えて、10分×回数無制限と時間&回数無制限の2つの通話し放題があります。時間&回数無制限の通話し放題については、別で050番号を持って使うことになりますが、仕事とプライベートで使い分けたいという場合には便利です。

音声通話SIMでも最低利用期間はなく、解約時の手数料はゼロ、他社へ乗り換える際に発生するMNP転出手数料もゼロ。そのため、気軽に試してみることができます。

イオンモバイルのデメリットを解説

イオンモバイルのデメリット

  • 通信速度は大手キャリアに比べると劣る
  • 支払いがクレジットカードのみ
  • 低速通信時に直近3日間で366MBを超えると通信制限がある

通信速度は大手キャリアに比べると劣る

これはイオンモバイルに限った話ではありませんが、格安SIMは大手キャリアに比べると通信速度の速さや安定性は劣ります。

格安SIMは大手キャリアから回線を借りてサービスを行っているため、回線の幅や量には限りがあります。

そのため平均速度が比較すると遅い、混み合う時間帯は他の時間帯に比べて速度が落ちやすいなどの傾向があります。

ただ、あくまでも大手キャリアと比較すると遅いというだけの話で、スマホを使う上で十分な速度が出ていれば問題はありません。

大手キャリアでは30~60Mbps程度出るのが普通ですが、そこまでの速度が必要なコンテンツは少ないです。動画を高画質で見るとしても10Mbps程度あれば十分ストレスなく使えます。

スマホを使う上で必要な通信速度の目安はこんな感じです。

各コンテンツに必要な通信速度の目安
必要
快適
メール
LINE
0.1Mbps
1Mbps
Webページ
閲覧
0.2Mbps
2Mbps
Twitter
Facebook
0.5Mbps
2Mbps
Instagram
Tiktok
1Mbps
3Mbps
動画・低画質
(720p以下)
1Mbps
3Mbps
動画・高画質
(1080p)
2Mbps
5Mbps
アプリ
ダウンロード
5Mbps
10Mbps

スマホの使い方が変われば必要な通信速度も変わるため、どれくらいのスピードが欲しいかは人によって異なります。普段、自身がどんな風に使ってるかを振り返って、必要な速度を判断したいところ。

イオンモバイルの具体的な通信速度については後ほど詳しく解説します。

支払いがクレジットカードのみ

これもイオンモバイルだけでなく、格安SIMでは共通のお話です。

大手キャリアだと口座振替やデビットカードでも契約ができますが、格安SIMでは基本的に支払方法はクレジットカードしか対応していません。

クレジットカードを使いたくない、持てないなどの場合、数は極めて少ないですがクレカ不要でも申し込める格安SIMがあるため、そちらをおすすめします。

低速通信時に直近3日間で366MBを超えると通信制限がある

大手キャリアも含め、格安SIMの多くでも、3日間の合計通信量がある量を超えた場合に通信速度制限がかかる「3日間制限」というものがあります。

イオンモバイルでは高速通信時(通常時)には3日間制限はありませんが、手動切り替えや通信速度制限で低速通信をしている時は3日間制限があります。

イオンモバイルには、「タイプ1」「タイプ2」という2種類のSIMタイプがあります。音声通話SIMは「タイプ1」のみ、データSIMだと「タイプ1」「タイプ2」の2つから選ぶことができます。

2種類のうち、タイプ1の場合は低速通信時に合計366MB以上使用すると通信速度制限がかかります。

ただ、低速通信の最大200kbpsという通信速度で366MBを超えるのは余程のことがない限りありません。音声通話SIMを使う人が多いでしょうから、一応知っておいたほうが良いと思い、デメリットに記載しました。

イオンモバイルと主要格安SIMとの月額料金を比較

回線を選ぶ上で最も重要視される月額料金について、イオンモバイルとその他の主要格安SIMの料金比較を表にまとめました。

安さだけで見ると、イオンモバイルよりもnuroモバイルやIIJmioの方が安いです。

30GBを超えるようなプランは他社にはないため、大容量データが必要ならイオンモバイル一択です。

イオンモバイルの通信速度について解説

携帯会社を選ぶ上で重要視される通信速度。

通信速度はキャリアによって違うのはもちろん、使用する場所によってもかなり異なります。そのため、同じ会社を使っていても速いと言う人もいれば、遅いと言う人も出てきます。

参考にするデータは多いに越したことはありません。

ということで、以下の3つの視点からイオンモバイルの通信速度について解説します。

  • イオンモバイルと他社格安SIMとの比較
  • 管理人によるイオンモバイルの通信速度の実測データ
  • イオンモバイルを実際に使っているユーザーの口コミ

イオンモバイルと主要格安SIMとの通信速度を比較

こちらはスマホの市場調査を行っているMMD研究所による格安SIM各社の通信速度データです。

イオンモバイルはドコモ回線とau回線の2種類がありますが、ドコモ回線はサブブランド系のY!mobileやUQモバイルとさほど遜色ないスピードです。

大手キャリアでもだいたい30~60Mbpsなので、十分な速度が出ているのがわかります。

管理人によるイオンモバイルの通信速度の実測データ

平日の東京都内、「Speedtest.net」アプリを使って、イオンモバイルのドコモ回線の通信速度を計測したデータです。

お昼の速度低下が顕著ですが、それ以外の時間帯は10~40Mbpsと、格安SIMとは思えない速度が出ています。

イオンモバイルユーザーの通信速度に関する口コミ

イオンモバイルを実際に使っている人の声を見てみると、管理人の実測データと同じように、混雑時はガクっと下がるけどそれ以外は速度が出ているようです。

3つのデータをまとめると、イオンモバイルは混雑するお昼時は速度が落ちやすいが、混雑時以外はかなり快適な速度ということです。

オフィスワークの方はお昼に速度が出ないとしんどいでしょうから、ちょっと向かないかもしれません。お昼はあまり使わない、0.5~1Mbps程度でも利用に問題はないという場合はおすすめできます。

お昼時の通信速度に関して言えば、IIJmioの方が安定していて月額料金も安いのでおすすめ。

 

全時間帯で高速かつ安定がいいなら、月額料金は少し高いですが大手キャリアと変わらない速度で使えるY!mobileがおすすめです。

イオンモバイルのメリット・特徴を詳しく解説

データ容量のプランが豊富で細かく選べる

イオンモバイルはデータ容量が細かく分かれており、自身のデータ使用量に合わせてプランを選びやすいのが最大のメリットです。

「最近あまりデータを使わなくなった」「データ容量が足りない月が続いている」という場合も、いつでもプランを変更することができます。手数料もかかりません。

通常、どの格安SIMでもデータ容量が足りなくなって追加する場合には1GBで500円~1,000円程度かかります。

イオンモバイルでは、12GB以下はプランごとの差が100円のため、1GBあたり100円と格安です。

20GB以上の大容量データプランが利用できる

格安SIMは安さがウリということもあってか、月額料金が高くなる大容量のデータプランを提供しているところは少ないです。

イオンモバイルであれば50GBまでのデータ容量を選択できるため、通信量が多い人が選べる数少ない格安SIMでもあります。

シェアプランもあるため、家族で大容量のデータを分け合って使いたいという場合にもおすすめです。

高速通信と低速通信を手動切り替えできる

公式無料アプリ「イオンモバイル速度切り替え」を使うことで、高速データ通信のON/OFFを自由に切り替えることができます。

高速データ通信がOFF、つまり低速通信の状態は、通信速度が最大200kbpsになる代わりにデータ容量を消費しなくなります。

LINE、ウェブページ閲覧、Twitterくらいであれば、低速通信でも十分使えます。こまめに切り替えて、YouTubeなどの通信量が多いアプリのために高速通信のデータ容量を取っておくと便利です。

上手く使えば必要なデータ容量を減らすことができ、より小さいプランを選択することで毎月の料金をさらに安くすることも可能です。

低速通信時に使えるコンテンツとそうでないコンテンツの目安は以下の通りです。

低速通信モードでも使えるコンテンツ

  • ウェブ検索
  • メールやLINEの送受信
  • LINEやMessengerでの通話
  • Twitter
  • Googleマップや乗換案内などのアプリ
  • SpotifyやAWAなどの音楽系アプリ
  • YouTubeやU-NEXTなどの動画視聴(低画質)
低速通信モードだと厳しいコンテンツ

  • ビデオ通話
  • Instagram
  • Tiktok
  • YouTubeやU-NEXTなどの動画視聴(高画質)
  • アプリのダウンロード

バースト転送機能で低速通信時も快適

バースト転送とは、低速通信時に初速だけ高速通信になるという機能です。

先ほどもお話しした通り、イオンモバイルでは低速通信に手動切り替えができます。このバースト機能があることにより、低速通信が他社よりも快適になっているということなんですね。

動画視聴などの通信量が多いものには効果は薄いですが、テキストベースのウェブページ閲覧だったりLINEやTwitterなどのSNS程度であればかなり効果があります。

バーストは低速通信に手動切り替えした時だけでなく、高速通信のデータ容量を使い切った後、いわゆる通信速度制限時も有効なため、容量不足になった時もストレスは少ないです。

バースト機能はいくつかの格安SIMで対応しており、中には公表していないところもあるのですが、イオンモバイルでは公式で対応していると回答されています。

最大5回線までデータ容量のシェアが可能

イオンモバイルでは、シェア音声プランで4枚までSIMを追加して、最大5回線でデータ容量をシェアすることができます。

ひとりで使う場合だとスマホとタブレットで別々で使っていると片方のデータ容量が余ったり、家族で使う場合だとお父さんやお母さんのデータ容量は余るけど子どもは足りなくなったりというケースが多々あります。

そういった場合にシェアプランを使うと無駄なくデータ容量を使い切ることができるため、同一名義で複数回線持っていてデータ使用量に偏りがある場合にオススメです。

ただしシェアプランの場合、誰か1人がデータ容量を使いすぎてしまって通信速度制限にかかると、すべてのシェアSIMが速度制限の影響を受けてしまうため、データ使用量の管理は個別の時以上に気をつけなければなりません。

また、シェアプランというと個別の時よりも月額料金が安くなるイメージがあると思いますが、シェアプランを選択しても劇的に料金が安くなるわけではありません。

容量が大きいほど個別に契約した方が安くなるケースが多いため、シェア音声プランを利用する際にはどちらが安くなるかしっかりと計算しましょう。

余ったデータ容量を翌月に繰り越しできる

当月にデータ容量を使い切れなかった場合にも、翌月に余った分を繰り越すことができる「データ繰り越し」に対応しています。

繰り越したデータ容量の有効期限は1ヶ月です。自動繰り越しなので便利ですが、繰り越しがあるからと毎月データ容量を余らせてしまいがちな機能でもあります。

その場合は、プランの見直しを検討することをおすすめします。

公式無料アプリ「イオンでんわ」で通話料が半額になる

通話料は大手キャリアでも格安SIMでも共通で20円/30秒(税抜)ですが、「イオンでんわ」という公式無料アプリを使うことで半額になります。

アプリ経由の場合はプレフィックス通話になりますが、通常の音声通話と品質はほぼ変わりません。

また、プレフィックス番号(0037-691)はアプリ経由で発信した場合に自動で相手の電話番号の頭に付与されますが、相手には本来の電話番号で通知されるため安心です。

通話し放題オプションあり(無制限&10分かけ放題)

イオンモバイルには2つの通話し放題があります。

  • 10分かけ放題[850円(税抜)]
  • 050かけ放題[1,500円(税抜)]

10分かけ放題

1回10分までの無料通話が、回数無制限で利用できます。かけ放題を適用させるためにはイオンでんわアプリの利用が必須で、10分を超過した場合の通話料は10円/30秒(税抜)です。

050かけ放題

050かけ放題を使う場合、電話し放題は自身の本来の携帯電話番号からではなく、新しく付与される050電話番号からかけることになります。IP電話を使ったサービスのため、音声通話機能のないデータSIMでも利用可能です。

注意点は、通話時にデータ通信が発生することです。1時間の通話で15MB程度と通信量は少ないので気にするレベルではありませんが、通話に必要な通信速度は20kbpsとかなり低いため、どうしても気になる場合は低速通信に切り替えてから050電話を使うと良いでしょう。

電話番号が2つあるのは面倒…という方もいるかもしれませんが、2つの番号を仕事とプライベートで使い分ける等の活用方法もあるため、便利だと考えることもできます。

全国のイオンでも申し込みができる

格安SIMは基本的に実店舗を持たず、オンラインのみでの受付です。店舗運営を行う場合には莫大な費用がかかりますが、それをなくしてネット完結にしているのが格安SIMの安さの理由の1つでもあります。

しかし、イオンモバイルはイオングループが運営している格安SIMということもあり、全国各地のイオンモール・ショッピングセンター内に店舗や専用スペースがあります。

イオンモバイルの店舗では、新規契約や契約変更をはじめ、故障修理の手続きなども可能です。

オンラインでの申し込みや手続きは不安…という場合は、店舗でスタッフさんに直接話を聞きながら進めると良いです。

最低利用期間なし、契約解除料&MNP転出手数料が無料

以前は携帯電話というと2年契約の自動更新が当たり前でしたが、現在ではそういったことはほとんどなくなっています。

イオンモバイルでも最低利用期間はなしということで特に縛りはなく、解約時の手数料も一切かかりません。

さらに他社へ乗り換えする際に発生しがちなMNP転出手数料もかからないため、気軽にイオンモバイルへ転入したり他社へ転出したりできます。

まとめ

イオンモバイルがどんな格安SIMなのかについて詳細に解説しました。

イオンモバイルのメリットおさらい

  • データ容量のプランが豊富で細かく選べる
  • 20GB以上の大容量データプランが利用できる
  • 高速通信と低速通信を手動切り替えできる
  • バースト転送機能で低速通信時も快適
  • 最大5回線までデータ容量のシェアが可能
  • 余ったデータ容量を翌月に繰り越しできる
  • 公式無料アプリ「イオンでんわ」で通話料が半額になる
  • 通話し放題オプションあり(無制限&10分かけ放題)
  • 全国のイオンでも申し込みができる
  • 最低利用期間なし、契約解除料&MNP転出手数料が無料
イオンモバイルのデメリットおさらい

  • 通信速度は大手キャリアに比べると劣る
  • 支払いがクレジットカードのみ
  • 低速通信時に直近3日間で366MBを超えると通信制限がある

総合評価としては、可もなく不可もない格安SIMという感じです。月額料金の安さでも通信速度の速さでも他社には一歩及んでいないので、積極的に選ぶ格安SIMではないかなと。

安さを求めるなら→nuroモバイルIIJmio
速さを求めるなら→Y!mobile

上記リンクでそれぞれ詳細に解説しているので参考にしてみて下さい。