
2018年9月21日、iPhone XSとiPhone XS Maxが発売されました!iPhone Xは10周年記念ということで発売されたモデルですので、「s」シリーズが出るとはちょっと意外でした。
iPhone Xが発売されたのが2017年11月3日ということで概ね一年ですね。
iPhone 8の発売は2017年9月22日だったのでiPhone Xには変えてないという人は多いと思いますが、一年もあればiPhone XやiPhone 8を使っている人で変えようかどうか迷っている人もいるのではないでしょうか?
その他のスマホから変える場合、iPhone XはiPhone XS発売に伴って生産終了になったので、選択肢としてはiPhone XSかiPhone 8になるかと思います。その場合、どちらを買うのが良いのでしょうか?
今回は、iPhone XS, iPhone XS Max, iPhone 8, iPhone 8 Plusの性能や金額を比較してどのiPhoneを選ぶべきなのかを解説していきます!
iPhone XS Max/iPhone XS/iPhone 8 Plus/iPhone 8の性能比較一覧
iPhone XS Max/iPhone XS/iPhone 8 Plus/iPhone 8の相違点
iPhone XS Max ~ iPhone 8 Plusのディスプレイサイズと本体サイズ
iPhone Xで初めて採用された全画面ディスプレイ。これがiPhone 8以前のシリーズと最も大きく変わっている点です。
これにより画面の縁がほぼない状態、いわゆるベゼルレス化がされており、本体サイズはiPhone 8 PlusよりiPhone XSの方が小さいのにディスプレイサイズはiPhone XSの方が大きくなっています。
ちなみにiPhone XSとiPhone Xはディスプレイサイズ、本体サイズともに全く変わりありません。
今回はiPhone Xの時にはなかったディスプレイが大きい、旧iPhoneで言うところのPlusシリーズにあたるiPhone XS Maxも発売になっているので、本体サイズやディスプレイサイズの好みに合わせて選べるのが嬉しいところです。
iPhone 8 PlusとiPhone XS Maxは本体サイズはほぼ一緒ですが、ディスプレイサイズはiPhone XS Maxの方が1.0インチも大きくなっています。
最近はディスプレイサイズが大きいスマホが好まれる傾向にある、そして前作iPhone Xの時にはMaxがなかったということもあり、iPhone XSよりiPhone XS MAXの方が3~4倍売れているそうです。
なるべく本体サイズが小さい上にディスプレイサイズが大きいスマホが良い、とにかく画面の大きいスマホが良いなど、ディスプレイの大きさを重視するのであればiPhone XS, iPhone XS Maxはとにかくお勧めです。
iPhone XS Max ~ iPhone 8 Plusの処理性能(CPU, ベンチマーク)
iPhone XまではCPUはA11チップでしたが、iPhone XSからA12チップになり、飛躍的に処理能力が向上しました。
とは言ってもこれだけではどれだけ性能が上がったか分かりづらいですので、スマホのベンチマークソフトの中で最も有名な「Geekbench」と「AnTuTu」の2つのスコアを見てみましょう。
GeekbenchはCPUやRAMなどシステム性能を計測するソフト、AnTuTuはCPUやRAMなどに加えてGPU、つまりグラフィックの処理能力も計測するソフトです。
Geekbenchはマルチコアのスコア、AnTuTuは総合スコアを掲載しています。
Geekbenchのスコアを見るとiPhone 8とiPhone XSはほぼ変わっていませんが、AnTuTuのスコアは倍ほどの違いがあります。
A12チップからA11チップの進化点はGPUにあるようで、画像処理能力が大幅に向上しています。
GPUの能力が上がれば3Dゲームのサクサク度合いが上がるのは当然ですが、普段重たいゲームをやらない人にとってはGPUはあまり関係ないもののように思うかもしれません。
しかし、GPUは画像処理に関わる処理装置ですので、例えば普段からよく使うWeb検索でも表示速度が上がったりなど、スマホ全体の処理能力の向上に繋がっています。
iPhone XSとiPhone XS Maxとで多少ベンチマークの数値が異なりますが、これは誤差の範囲で性能はまったく同じです。
iPhone 8とiPhone 8 PlusはRAMがそれぞれ2GBと3GBのため、ベンチマーク上の数値的にはほぼ変わりがないという結果になっていますが、iPhone 8 Plusの方が仕様上の性能は高いです。
ちなみにスマホでAnTuTuのスコアが36万を超えるものは初。2018年9月21日時点でAndroidスマホの最高値は約26万なので、iPhone XSの処理能力の高さが圧倒的なことが分かります。
ではiPhone 8の20万が低いのかと言うと、そんなことは全然ありません。
Androidスマホで言うとAnTuTuのスコアが20万前後のものはGalaxy S8、Zenfone 4 Pro、Xperia XZ1など2017年に発売されたスマホの中ではハイスペックスマホと同じ能力です。
Geekbenchのスコアで言えばAndroidスマホは9月2日時点で最新のものでも9000程度なので、iPhone 8は発売から1年以上経った時点でも2018年発売のスマホより優れているということになります。
iPhone XS Max ~ iPhone 8 Plusの端末価格と発売日
スマホを選ぶ上で重要な要素と言えば性能やサイズはもちろんですが、やはり端末価格は大きな決め手となるでしょう。
最近のiPhoneはどんどん高額化していく傾向にあり、iPhone Xは一番容量の小さい64GBでも112,800円と10万円を超えます。
iPhone 8は発売からおよそ1年経過、そして新型が出たということもあり値下げが行われました。iPhone 8は64GBで67,800円と、iPhone XSと比べるとおよそ半額近い価格です。
先述した通り、iPhone 8は2018年発売のAndroidスマホと比べてもまったく引けをとらない性能のため、性能にめちゃめちゃこだわるというわけでなければiPhone 8を選ぶという選択肢は大いにありです。
正直、最近のスマホはオーバースペック気味なので、普段ネットやSNSくらいしか使わない人にとっては必要十分以上の性能になってしまっています。
前シリーズであるiPhone Xが出たときにiPhone 7など旧型iPhoneから機種変更しなかった人は約4割いたのですが、その理由の約5割は「いま使用しているiPhoneの動作に不満がないから」というものでした。
スマホの性能が上がったことで、壊れさえしなければ端末寿命はどんどん伸びていっています。
iPhone XSを購入してもスペックを活かしきれる使い方をできる人はそう多くないでしょうから、本当に自分にとってiPhone XSほどの性能が必要あるのか?というのは購入前によく考えた方が良いですね。
iPhone XS Max ~ iPhone 8 Plusの認証方式
今やスマホで指紋認証や顔認証は標準の機能になりつつありますね。
iPhone 8はホームボタンに指紋認証機能(Touch ID)がついており、ホームボタンに登録した指を当てるだけでロックを解除できたり、アプリの購入ができたりします。
iPhone XSにはホームボタンがないため、指紋認証の代わりに顔認証機能(Face ID)が搭載されています。
できることはどちらも変わりませんので、純粋に指紋と顔、どちらで認証するかの違いです。
これは好みが分かれるところで、iPhone 8以前のスマホからiPhone X以降に機種変更しない人の理由の1つに「顔認証が不便だから」というものがあります。
Face IDは「Secure Enclave」と呼ばれる再学習が備わっていて、髪型など顔に変化があった場合でも再学習によって認証制度を上がっていくようになっています。
しかしどうしても顔全体が見えることが条件になるため、マスクをつけている状態では認証をすることができません。
その他、暗いところでは動作がうまくしないことがあったり、一定の距離を離して端末を持たなければならないなど、少し気になる部分もあります。
その場合はパスコードで認証すれば良いのですが、一度便利さに慣れてしまうとパスコードで解除って地味にダルいんですよね…
Touch IDではFace IDのような心配は一切ありませんので、まだまだTouch IDの方が便利で使いやすいという人の方が多いのではないでしょうか。
iPhone XS Max ~ iPhone 8 Plusのカメラ性能
まずメイン(背面)カメラはiPhone 8のみシングルレンズ、iPhone XS, XS Max, 8 Plusはデュアルレンズです。
2つ目のレンズは広角&望遠なので、必要がない場合にはiPhone 8でも十分綺麗な写真が撮れますので問題ないでしょう。
iPhone XS, XS Max, 8 Plusの3つはメインカメラのスペック上はほとんど性能に変わりありませんが、iPhone XSとXS Maxはセンサーとチップの向上により、さらに鮮明かつ綺麗な写真を撮ることができるようになっています。
フロント(前面)カメラはiPhone XS & XS MaxとiPhone 8 & 8 Plusとでは大きな違いがあります。
前者はフロントカメラでもボケ効果と深度コントールが使えるポートレートモード、ビデオ手ブレ補正やダイナミックレンジなど性能が上がっています。
その他、iPhone Xのフロントカメラは肌の状態がはっきり出すぎて自撮りには不向きだと感じる人も多かったようですが、iPhone XSでは美肌効果のある「スキンスムージングフィルタ」が自動でかかるため、よりセルフィーに向いた仕様になっています。
とは言え、iPhoneのカメラはAndroidスマホと比べると非常に綺麗なため、iPhone 8 & 8 Plusでも十分。iPhone XS & XS Maxはカメラにこだわる人向けの性能と言えるでしょう。
iPhone XS Max ~ iPhone 8 Plusのバッテリー容量と稼働時間
バッテリーに関しては、iPhone 8だけ少し稼働時間が短めですが、iPhone XS, iPhone XS Max, iPhone 8 Plusの3つはさほど変わりません。
iphone XS Maxはサイズが大きいためバッテリーの搭載量も他と比べて大きいですが、画面の大きさの影響もあってiPhone XSより少し長い程度です。
バッテリー持ちを気にする場合は、iPhone 8以外を選択すると良いですね。
iPhone XS Max ~ iPhone 8 Plusの防水・防塵性能
iPhone XS, XS MaxはIP68等級の防水・防塵性能、iPhone 8, 8 PlusはIP67等級ということで、iPhone XS, XS Maxは少し性能が上がっています。
具体的には、IP68等級は最大水深2メートルで最大30分間、IP67等級は最大水深1メートルで最大30分間耐えられる性能となっています。
防水・防塵の性能が高いのに越したことはありませんが、ここはそれほどこだわる点ではないかと思います。
iPhone XS Max ~ iPhone 8 Plusの対応SIMカード
iPhone 8 & 8 PlusはnanoSIMのみですが、iPhone XS & XS MaxはnanoSIM+eSIMというデュアルSIM仕様になっています。
eSIMという単語はまだ馴染みがないかもしれません。最近登場した次世代のSIMで、本体に内蔵されているタイプのものです。
これまでのSIMカードは物理的に挿し替えを行っていましたが、eSIMはユーザーが手軽に電話番号情報を書き換えることができるため、わざわざお店に出向かなくても自宅で簡単にキャリアを変えたりすることができます。
eSIMはまだ使用することができず、iOS12.1へのアップデートを持って機能が開放されるようです。
ただし、今のところeSIMに対応している国内キャリアはありません。(ドコモのd-01J、d-01K、d-02Kは例外です)
ソフトバンクはeSIMに対応する予定だと発表していますが、auとドコモに関しては今のところ未定です。
いつ対応するかは分かりませんが、日本で最も売れているスマホであるiPhoneがeSIMに対応した以上、三大キャリアがすべて対応を開始するのもそう遠くないと思います。
最近では格安SIMとの2枚挿しをする人もかなり増えてきているので、nanoSIMを格安SIM、eSIMを大手キャリアといった感じで使えるようになったらかなり便利ですね。
大手キャリアから販売されている端末でデュアルSIMに対応しているものは少ないため、早めのeSIM対応が期待されます。
結局どのiPhoneを選ぶべきか?
iPhone XS Max, iPhone XS, iPhone 8 Plus, iPhone 8のスペックの違いを解説しましたが、どれを買うべきかまとめるとこんな感じです。
iPhone XS, iPhone XS Maxを買うべき人
- 全画面ディスプレイのスマホが欲しい
- とにかくディスプレイが大きいほうが良い
- 端末代金は気にしないから処理性能が高いものが良い
- 認証方法はFace IDが良い
- カメラ性能にこだわりたい
- 将来的にデュアルSIMで使いたい
iPhone 8, iPhone 8 Plusを買うべき人
- なるべく安価でiPhoneを手に入れたい
- 全画面ディスプレイは好みではない
- それほど高い性処理性能を求めない
- 認証方法はTouch IDが良い
- カメラはそれほど使わないのでこだわらない
- デュアルSIMで使う予定がない
iPhone XS, iPhone XS MaxはLINEモバイルにも対応済み!
LINEモバイルにはドコモ回線とソフトバンク回線がありますが、ドコモ版iPhone XS & XS Maxはドコモ回線、ソフトバンク版iPhone XS & XS Maxはソフトバンク回線を選べばSIMカードを入れ替えるだけで使用することが出来ます。
iPhone 8 & 8 Plusに関しても同様です。
Appleストアで購入できるSIMフリー版に関してはドコモ回線、ソフトバンク回線どちらも使用することが可能です。
au版のiPhone XS & XS Maxに関しては基本的にSIMロック解除をすれば使用可能になりますが、LINEモバイルではまだ動作確認が取れていません。
また、SIMロック解除には購入から101日経過が条件(分割支払の場合)があるため、au版iPhone XS & XS MaxのLINEモバイルでの使用はまだ現実的ではありません。
iPhone XS, iPhone XS MaxはSIMフリー版の購入をお勧め
大手キャリアで購入すると端末購入サポートとして毎月の割引が発生するため、なんとなく安く買えているような錯覚に陥ります。
実際のところはそれ以外の料金がかなり高くついているため、知らず知らずのうちに大きく損をしています。
また、ソフトバンクに至っては48回分割などどうにかして料金が安く感じるような策を練るのに必死です。携帯電話で48回払いって恐ろしい時代です…(;´-`)
そこでお勧めしたいのが、SIMフリー版iPhoneをAppleで購入して格安SIMで使用するという方法。中でもLINEモバイルはLINE, Twitter, Instagram, Facebookの四大SNSが使い放題なので他の格安SIMに比べて非常に便利です。
最近のスマホは性能的に端末寿命が長いため、新しいモノ好きでなければ4,5年でも普通に使える性能です。
長く使っているとキャリアの変更をしたいというケースも出てきますが、最初からSIMフリー版を購入しておけばいつどこに乗り換えても安心です。
それでは大手キャリアでiPhone XSを契約した時と、AppleでSIMフリー版iPhoneを購入してLINEモバイルで使った時の月額料金を見てみましょう。
どのキャリアと比べても、SIMフリー版×LINEモバイルの方が約3,000円/月ほど安いです。2年間だと約76,000円。スマホ1台買えてしまう金額だと考えるとバカになりませんよね。
こうして見てみると、大手キャリアでiPhoneを購入する意味は薄いことが分かっていただけたと思います。
ちなみにiPhone 8の場合だとiPhone XSと比べて端末代の月賦が約2,000円安いので、SIMフリー版×LINEモバイルなら毎月5,000円代で使うことができてしまいます。
まとめ
iPhone XS, iPhone XS Max, iPhone 8, iPhone 8 Plusの比較まとめを解説しました。
最近のiPhoneはどんどん高額化の一途をたどっているので、なかなか購入に踏み出せないという人も多いと思います。
しかし、LINEモバイルで使えば毎月7,000円代で済むため、この金額であればかなり購入しやすいのではないでしょうか。
また、新型iPhoneが出たタイミングでiPhone 8 & 8 Plusが値下がりしているのも狙い目です。iPhone 8も他のAndroidスマホに比べればスペックが高いので、よほどこだわらない限りは十分な性能です。
ご自身の利用環境と合わせて、賢くiPhoneを使いこなして下さいね!